2025.07.01 プレスリリース

2025年は冷凍寿司元年!冷凍寿司の最前線レポート

高級寿司や地域を代表する名店が続々と参入!寿司は、冷凍技術で世界を目指す

特殊冷凍テクノロジーの製品企画・開発と高品質冷凍商品のプラットフォームを運営するデイブレイク株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:木下昌之)は、2025年を「冷凍寿司元年」と位置付け、冷凍寿司の最前線レポートをお届けします。

魚の鮮度やシャリの食感といった繊細なバランスが求められる「寿司」は、これまで冷凍が難しいとされてきました。しかし近年、冷凍技術の進化とレシピ開発が進んだことで、「美味しい冷凍寿司」は新たな成長市場として注目を集めています。2025年には、国内の名だたる寿司店が次々と冷凍寿司への参入を果たしました。

例えば、ミシュランの星を持つ「銀座おのでら」ブランドや「六本木 鮨 ちかなり」といった東京の名店をはじめ、金沢まいもん寿司(石川)やとやま鮨(富山)など、地域を代表する人気店も冷凍技術の活用を開始。持ち帰り寿司のちよだ鮨は、冷蔵解凍できる冷凍寿司の業務用に展開するなど、握りたての品質に限りなく近づけた冷凍寿司の実現は、寿司の楽しみ方を大きく変えつつあります。デイブレイクでも、この市場変化を追い風に、アメリカへの冷凍寿司輸出を本格的に開始しました。

なぜ冷凍寿司は難しいのか。冷凍寿司の課題と技術革新の軌跡

冷凍寿司自体の歴史は20年以上前に遡りますが、鮮度と食感の再現という課題から、本格的な市場形成には至りませんでした。課題は、ネタのドリップ(旨味成分の流出)や、シャリの乾燥・白蝋化による食感劣化といった冷凍・解凍工程での品質低下。さらに、ネタとシャリでそれぞれ適した解凍条件が異なるため、冷凍寿司の商品化は困難とされていました。

しかし近年、冷凍技術の進化により、これらの課題は大きく改善されています。中でも、デイブレイクのアートロックフリーザーは、細胞破壊の最小化と食材へのダメージ低減(水分保持)を実現。食材の旨味・食感を保持したまま凍結できる技術により、従来困難だった高品質な寿司の冷凍が可能となりました。さらに、解凍技術の進歩や冷凍寿司専用レシピの開発により、「握りたて」に限りなく近い品質を再現することが可能に。技術革新の結晶である冷凍寿司は、大きく進化を遂げています。

名店が続々参入──アートロックフリーザーを活用して冷凍寿司を始めた名店を一挙紹介

2024年から2025年にかけて、寿司業界においてアートロックフリーザーの導入が急速に進んでいます。以下は、ここ数年に当社の冷凍技術を活用して冷凍寿司の開発・販売を開始した主な寿司店です。

  • 江戸前寿司ちかなり(六本木 鮨 ちかなり)
    • 運営会社:株式会社ちかなり(本社:神奈川県)
    • 開始時期:2023年秋
    • 電子レンジで20分(加熱・蒸らし合わせて)で楽しめる高級冷凍寿司をオンライン販売。冷蔵解凍ができる寿司も開発中で、近日中に一般消費者および業務用に提供予定。(オンランストア:https://chikanari-reitou-sushi.com/
オンライン販売中の「江戸前寿司ちかなり」の冷凍寿司(解凍状態)
  • 銀座おのでら
    • 運営会社:株式会社ONODERAフードサービス(本社:東京都)
    • 開始時期:2025年春
    • 専用解凍袋を使った一般消費者用商品に加え、業務用として高級ホテル・企業などからも注目を集めている。(オンランストア:https://shop.onodera-group.com/
オンライン販売中の「銀座おのでら」の冷凍寿司(解凍状態)
  • 金沢まいもん寿司
    • 運営会社:株式会社エムアンドケイ(本社:石川県)
    • 開始時期:2025年春
    • オンラインストアの厳選商品として、金沢の新鮮な海の幸を用いた本格冷凍寿司を展開。冷蔵解凍に対応する冷凍寿司を開発し、宿泊施設への業務用卸も実施している。(オンラインストア:https://www.maimon-susi.com/onlineshop/
オンライン販売中の「金沢まいもん寿司」の冷凍寿司(解凍状態)
  • とやま鮨
    • 運営会社:株式会社ビーライン(本社:富山県)
    • 寿司ネタを新鮮なまま店舗に輸送するために冷凍技術を活用。今後の展望として冷凍寿司の商品化も視野に入れており、過去に冷凍棒寿司の試験販売実績がある。
寿司ネタの一部に冷凍を活用する「とやま鮨」の寿司
  • ちよだ鮨
    • 運営会社:株式会社ちよだ鮨(本社:東京都)
    • 開始時期:2025年春
    • 冷凍寿司の宿泊施設や飲食店向けの業務用卸を展開。冷蔵解凍が可能な冷凍寿司でオペレーションの幅を拡大

デイブレイク、アメリカへの冷凍寿司輸出を開始

デイブレイクは、冷凍寿司レシピの自社開発を通じて、2025年6月よりアメリカでの本格的な販売を開始(※1)。現地では「握りたてに近い品質」として高い評価を受けています。コールドチェーンの整備にも成功し(※2)、安定供給体制を構築。日本食を代表する寿司を高品質な状態で海外に届けることで、日本の食文化の魅力発信に貢献することを目指し、アメリカ全土への販路拡大に加え、アジア諸国やヨーロッパ市場への輸出も視野に入れています。

(※1)デイブレイクの冷凍寿司が米国ミツワマーケットプレイスで販売開始!ハワイ・シカゴ・東海岸を含む複数店舗での展開も決定し、全米での販路拡大へ
(※2)デイブレイク、日本からアメリカへの冷凍寿司の海上輸送に成功

アメリカで販売中のデイブレイクの冷凍寿司(解凍状態)

冷凍寿司の開発が進み、消費者の認知や需要が広がることで、寿司は「食べたいときに、どこでも美味しく味わえる」存在へと変わりつつあります。また、海外輸出も加速し、冷凍を通じて、寿司という食文化が世界中へと展開されていくことが期待されます。デイブレイクは、こうした未来の実現に向けて、冷凍技術のさらなる高度化、冷凍寿司レシピの開発、コールドチェーンの整備を通じて、冷凍寿司市場の成長を支えるインフラの構築を推進してまいります。

デイブレイクの特殊冷凍機「アートロックフリーザー」について

「アートロックフリーザー」は、デイブレイクの食材研究データを踏襲し、独自に開発した特殊冷凍機です。2021年10月の発売以降、導入先は約700社を越え、多くの食品事業者に支持されています。一般的な冷凍の場合、細胞内の水分が氷に変わるときに細胞が損傷。特殊冷凍は、急速かつ均一に凍結することで氷結晶が小さく生成され、細胞の損傷を減らし、うまみ成分の流出を防ぎます。さらに、冷風の循環に技術が加わり、食品に与えるダメージを低減。素材本来の風味や食感を保ち、調理済みの食品も、できたての味を再現します。「アートロックフリーザー」は、これまで難しいとされていた食品の冷凍を可能にするとともに、従来を上回る高品質な冷凍食品を生み出しています。